<2024年の極私的一冊・一ラジオ>自分メモ。普通に?ニュースとか見ていると、地球は地獄にしか見えない、、、と思うような出来事ばかり・・・年々こう感じることが強まる。「たとえば、海の水をスプーンで一杯すくい上げたとき、海の水は“まったく変わらない”とも言えますし、“確かに一杯分は減ったのだ”とも言えます。それは私たちが、どちらを“信じるか”の問題です」(『生きていく絵』荒井裕樹)社会的な力のある人からみれば、塵のような微かな行いでも、何もしないのとは違うはず。あるいは、見ないフリよりは、見ることだけでも意味はあるのでは、と思うときも。気持ちも考えもまとまらないまま、日付ばかりが過ぎてゆく。●『生きていく絵』荒井裕樹“平川病院”という精神科病院の中の<造形教室>に、この...30Dec2024monologue
<2023年の極私的一曲・一冊・一ラジオ> 自分メモ。 外国も国内も、あまりに非道非情な出来事ばかり。 一方で、私個人の生活は目眩がするくらい恵まれていた一年だった。だからなのか、今は会っていない人や場所や関わりのことを、強く思い出してもいた。 そんな年の瀬に印象に残っている、ラジオと本と曲。 ⚫︎「それは、光の加減でしかない」 何度も聴き返した、キョンキョンのラジオに川上未映子が出ていた回。 「人は弱い状態で生まれ、また弱い状態になって死んでゆく。強いということの価値は、大きなものではない。何かの恵みで、“今、自分にはチカラがある”と感じたとしても、それは光の加減でしかない。弱いままで生きていけること、...30Dec2024monologue
いずみ独唱〜16連射ワンマンライブ本気で、全身全霊で、ただひたむきに、誰かを楽しませようとしている姿に心の底から感動。沢山笑ったけど、「笑える」を遥かに超えた何か。歌が上手い。曲が巧み。パフォーマンスやメイク、仕掛けが面白い。…等などの根っこにあるものが、ワンマンだからこそ染みるように伝わった。どの曲が、とか、どのトークやパフォーマンスが、というより、「全ての瞬間に」なおさんの想いが結実していた。普段、音楽を聴いたりライブに行かないような人にも刺さる何かが、この人にはある。改めて痛感。勿論、私も、どエラい何かをもらった。生きる力、みたいな何か。20May2023monologue
優しい世界「わたしの夢のひとつは「優しい世界に住むこと」だったような気がするのですが、もしかして夢が叶っているかも?」という感想を頂いた、cafeマルマスのライブ。これは、音楽そのものについて、というより、「今、ここに、住んでいる場所」が優しい世界であることが、音楽と共に?(音楽を通じて?)浮かび上がってきたのかな、と思った次第・・・初めての鳥取、境港市。「ちょうどいい、距離感・空気の場所」と、ちえさんからお話は伺ってましたが、正にそう!多くの建物が一階か二階という風景の見晴らしのよさと、暮らしている人のトーン(音色?気?)の居場所が、実に繋がっているかの印象。・・・私が以前の勤務先での社員研修で「ソの高さで話すと、声が通り、印象がいい」とい...07May2023pastmonologue
転がる石のように矢沢永吉・語録に、 「コンサートは、音を聴くだけのとこじゃない。 何か気持ちをもって歌ってる男に、会いに行くものなんだ」 というのがあって。 今日(2019/5/19)の香七絵のお祭りでのやすかずんライブは、 逆境の渦に不器用に立ち向かう姿が輝く、正に彼らしい時間だった。 「本人が納得出来る完成度で演奏される日はいつになるのだろう・・・」 と言いたくなるくらい、やずかずんの楽曲は緻密。 曲の再現度で音楽の質が問われるのならば、 其処かしこに亀裂が見えたライブだったのかも知れない。 しかし、手持ちの札で全てが安全に進むような出来レースは、 「ライブパフォーマンス」なのだろうか? ミスのない演奏を聴きたい...19May2019monologue
“The Snow Goose”その魅力に気付くのに時間を要する音楽がある。ポール・ギャリコ原作の物語に基づくCamelの代表作"The Snow Goose"は、十数年聴いてはいながら正直、ピンと来ないままであった。いわゆる「美メロリスナー」的な観点からはこのアルバムはフックのあるメロディが少なく(じんわりと穏やかで美しい旋律が多い)BGM的に流れてしまうと思っていた。その一枚が、とある秋の日、急に響いてきた。目の前でスノーグースが飛ぶ姿が浮かんできた。理由は今でも分からない。 折角なので、所有しておきながら読んでなかった原作を読んでみた。・・・戦火の中、身体に不自由のある主人公ラヤダーが傷を負った人々を助けにヨットを漕ぎ出す場面が印象に残った。&nb...31Dec2015monologue
“Not Dead Yet”久しぶりに映画館に行ってきた。 “Jason Becker:Not Dead Yet” を観る為に。作曲・ギター演奏それぞれに於ける音楽的資質で素晴らしい活動を始めていた矢先、“ALS”(筋萎縮性側索硬化症)という、知性・記憶・五感等には何の異常もない中、脳や神経からの命令が筋肉に伝わらなくなる(簡単に言うと、頭・心はそのままで体だけが動かなくなっていく)という難病になったジェイソンのドキュメンタリー映画。ジェイソンの音楽は彼が病気になる前から心打たれていて、一方、ALSは業務上(2014年当時)日常的に接する病気だった。(業務上の関係者にジェイソンのCDを渡したことも・・・職業倫理上NGだけど:汗) ジェイソン...04Jan2015monologue
夕焼けにみたもの私が学生の時からは想像できなかったような、バンドの再結成・来日公演が続いている。 ・・・しかし、時は無情なり、か、私は 興味のある件はなるべく聴きに行っているが、歴史的価値はあれども、音楽的価値は?マーク、 という感想を抱いてしまうものが多い。 そんな中、昨年(2014)のタイ・フォンの初来日公演は、私個人の感性の潮流を辿るような、 (つまり、あくまで私的な志向性の話だが)とても感慨深いものだった。私が音楽を聴き出した時代は、LPからCDの移行期。現役のバンドと同時に、60~70年代の名盤復刻も始まった。ある程度音楽を聴き込むと、自分の好みが分かってくる。「欧州叙情派」(?)というキーワードが...03Jan2015monologue
“Friends We've Never Met” 戦友には二種類いる、と考えてみる。一種類は、家庭や学校、労働集団や地域社会などの 実生活上での直接的な繋がりの中で出会い、 そこで苦楽を乗り越え、共に生き抜いた同志、だとすると、 もう一種類は、実生活上で直接出会う人でなくとも、 もっと言うと、人ではないもの、であったとしても、 その存在が心の内側から光を照らすことで、 結果的に、共に生き抜く同志となるもの、と考えてみる。 □■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□ “Friends We've Never Met”は、 「ジミ・ジェイミソン、ジム・ピートリック歌曲を歌う」といった趣...14Aug2012monologue